スーツのアイロンがけのポイント!しっかり折り目をつけるやり方やスチームアイロンをかけるときの注意点
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スーツのアイロンがけは形を綺麗に整えるだけではなく、消臭などスーツを清潔にすることにもつながります。
ただ、正しくアイロンがけしないと、かえってスーツを傷めることにもなってしまいます。
本記事ではアイロンがけで注意しておきたいポイントと、スムーズにアイロンがけする手順について解説していきます。
- スーツの上着やズボンにアイロンをかける正しい手順
- アイロンがけするときの注意点と綺麗に仕上げるポイント
- アイロンがけでテカリが出てしまったらどうすればいい?
- スーツにアイロンがけする頻度はどれくらい?
- シワになりにくくて手入れのしやすいORIHICA(オリヒカ)のスーツ
スーツの上着やズボンにアイロンをかける正しい手順
スーツにアイロンがけするときは、ある程度の手順があります。
無理やりシワを取ろうとすると、変にクセがついてしまったり、何度もかけることになって生地を傷めたりしてしまいます。
では、綺麗にアイロンがけするときの手順と意識しておきたい点について、見ていきましょう。
ジャケットは縫い目やパーツごとのラインに沿って
ジャケットでアイロンがけをするときは、大体「肩から袖」「前身頃(スーツの前側)」「後身頃(スーツの背中側)」「襟」の4パーツに分けてかけるようにします。
基本的にアイロンがけするときはすべての箇所をまとめてかけることをおすすめしますが、気になる一部分だけかけるときも同じようにかけると綺麗に仕上がります。
まず肩から袖にかけては、アイロン台に被せるようにジャケットを置き、片手でシワを伸ばすように引っ張りながら袖に向かって優しくアイロンがけしていきます。
強くかけると肩のラインが潰れて崩れてしまうため、綺麗になるまで何度か続けるのがコツです。
次に、前身頃にアイロンがけするときは、片面ずつアイロン台に載せてかけていきます。
胸ポケットやボタン部分はシワが寄りやすいため、注意しましょう。
そして、襟は裏側からアイロンがけしていきます。
芯地を引っ張ってシワを伸ばしつつ、襟のアイロンがけが済んだら熱が残っている内に折り返して、形を整えます。
最後に後身頃にかけていきます。
中心から外へ広げるように、シワを伸ばしていけば完了です。
スラックスは折り目(センタープレス)を意識する
スラックスもジャケットと同じように優しくアイロンがけしていくのが基本ですが、シワの逃がし方に関しては手順を守る必要があります。
順番としては「腰周り」「脚全体」「裾」と、上から下に進めていくことになります。
では、最初に腰回りですが、表(ファスナーのある側)と裏(ヒップ側)をまとめてかけるのではなく、片面ずつかけるようにしてください。
アイロン台に履かせるようにひっかければ、それぞれの面をかけることができます。
その後に脚の部分をかけていきましょう。
脚も片方ずつ、裾から腰の方向で、センタープレスが残っているときはこのときにある程度合わせてアイロンがけしていきます。
最後に裾をかけますが、裾に関しては表地だけではなく裏地もアイロンの先を差し込んでかけると、より綺麗に仕上がります。
一通りかけ終わったらセンタープレスがきちんとできあがっているかを確認し、しっかりついてなかったら再度折り目がつくようにかけていきましょう。
また、アイロンがけが済んだスラックスは熱を持ってシワができやすくなっているため、スラックス用のハンガーにかけておいてください。
アイロンがけするときの注意点と綺麗に仕上げるポイント
上記がアイロンがけの手順になりますが、スーツを長く使うために注意しなければいけない点があります。
また、何度アイロンがけしてもシワが取れない場合はどうすれば良いのか、折り目がなくなってしまったスラックスにまた折り目をつける方法はあるのかなど、パリっとしたスーツに仕上げるためのポイントについてもお伝えしていきます。
必ず当て布をしてアイロンがけする
スーツに直接アイロンをかけるのはNGです。
熱いアイロンを直接当てると、スーツの繊維が傷んでテカリの原因となるので、必ず当て布をしてアイロンがけするようにしてください。
当て布として適しているのは、綿など通気性の良い素材の布になります。
無地の白い布は透けるため、スーツの様子が見やすくて便利ですが、無い場合はハンカチなどでも問題ありません。
温度は素材に合わせた設定にする
スーツの素材によっては、アイロンがけに適した温度があります。
熱すぎる温度でアイロンがけすることも、生地を傷める原因のひとつになります。
素材ごとに適した温度としては、次が目安となっています。
- 綿、麻:180~200℃(高温設定)
- ウール:140~160℃(中温設定)
- ナイロン、アクリル:110~130℃(低温設定)
ジャケットやスラックスのタグに適切な温度表記がありますので、素材がわからない場合はタグを確認するようにしましょう。
なお、タグの表記においては、アイロンのマーク内にある点の数がそれぞれの温度を示しており、点1つが低温(110℃まで※スチームなし)・点2つが中温(150℃まで)・点3つが高温(200℃まで)となっています。
シワが取れないときはスーツに水分を含ませる
何度かアイロンがけしてもシワが綺麗に取れないときは、多少水分を含ませてからかけると取りやすくなります。
そのため、スーツのアイロンがけにはスチームアイロンが特におすすめです。
もしスチーム機能がないアイロンの場合は、霧吹きなどで軽く吹きかければOKです。
また、アイロンがけする時間が無いといった場合でもメンテナンスしたいといったときのために、スチーマーもあると便利です。
ハンガーにかけたまま、裾をひっぱって蒸気をかけるだけである程度シワを取ることができます。
ほかにもお風呂を使用したあとの浴室にかけておくと、スーツが残った蒸気を吸って、自重でシワを減らすことも可能です。
出張先などアイロンがない場合に活用しましょう。
アイロンがけでテカリが出てしまったらどうすればいい?
スーツのテカリは生地の繊維が潰れることで生じるものです。
特に座ったときに圧力のかかるヒップ部分や、鞄を背負う肩、デスクに置くことの多い肘や腕の部分にできやすいですが、アイロンがけにおいても強く圧しすぎて、テカリが出てしまうこともあるでしょう。
もしアイロンがけでテカリが出てしまったときは、その部分に水分を含ませてアイロンを優しくかければ、直せる場合があります。
スチームアイロンでかけるときは多少浮かせて、蒸気だけが当たるようにしましょう。
ただし、スチームのかけ過ぎもテカリを悪化させてしまう要因になります。
軽くスチームを当てて、それでも改善が見えないようであれば、そのときはスーツの寿命が来たということになりますので、買い替えを検討した方が良いかもしれません。
スーツにアイロンがけする頻度はどれくらい?
スーツへのアイロンがけは頻繁にするものではなく、毎日など短いスパンでかけるとかえって生地を傷めてしまいます。
そのため、アイロンがけの頻度としては、1週間に1回程度が目安になります。
普段はスチーマーやブラッシングなどで軽いシワや汚れを落とし、時間のある休日にアイロンがけしてしっかり綺麗するというようなメンテナンスをしていけば、スーツを長く使っていけるでしょう。
シワになりにくくて手入れのしやすいORIHICA(オリヒカ)のスーツ
ORIHICAで取り扱っているスーツの多くはストレッチ性に重きを置いた素材選びをしており、これによりシワがつきにくいものとなっています。
また、ウォッシャブル仕様のスーツであれば、クリーニングに出す手間もなくなって経済的です。
アイロンがけは頻繁に行うものではないため、スーツ選びの段階からなるべくアイロンをかけなくても綺麗に使えるスーツを選ぶことをおすすめします。
ウォッシャブルストレッチスーツ(2パンツ)
2パンツスーツは、持ちが良く、長く使えるため、非常に経済的です。
汗をかいて洗濯する回数が増える夏におすすめです。
スマートテックスーツ
ポリエステル100%で高いストレッチ性とシワのなりにくさを実現したスーツとなっています。
自宅で洗濯が可能であり、スペアパンツのあるセットやベスト付きのスリーピースなども取り扱っています。
夏場向けには高通気となった作りのものもあり、こちらは汗のかきやすい脇や膝部分に吸水速乾仕様の裏地がついています。
ウールブレンドスーツ
ポリエステルとウールを織り交ぜた生地で仕上げた上質感のあるスーツです。
ポリエステルによるストレッチ性と、ウールによる風合いの良さを両立させ、さらにウォッシャブル仕様で自宅での手入れも可能です。
こちらのウールブレンドスーツも夏向けの高通気タイプを取り扱っており、暑い季節でも涼しく着ることができます。
長く綺麗にスーツを着るため、適切なアイロンがけを心がけよう
スーツへのアイロンがけは形を整えるだけではなく、熱で雑菌を死滅させることによる消臭効果など汚れを落とす目的でも行うものです。
しかし、頻繁なアイロンがけは生地を傷め、スーツの寿命を縮めることにも繋がってしまうため、適切なタイミングと正しい手順で行うことを心がけましょう。
また、ひとつのスーツを着続けることも、メンテナンスのためにアイロンがけの頻度を高めることになるので、複数着をローテーションして着まわすことをおすすめします。
アイロンがけのほかにもスーツのメンテナンスについて解説している記事もありますので、これらも参考にお気に入りのスーツをしっかりメンテナンスして、長く着られるようにしましょう。
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