Director's Voice ORIHICA表参道クリエイティブ・ディレクターサリーム・ダロンヴィルからのメッセージ

Voice.20 ORIHICA is growing up 進化し続けるOMOTESANDO


ORIHICAは、2007年3月8日で4周年を迎えました。今回は「Director's Voice special」として、ORIHICAクリエイティブ・ディレクターのサリーム・ダロンヴィルとORIHICA表参道店 マネージャー  一瀬祐介からのメッセージをお届けします。

表参道ではじまり4周年を迎えることの意味
サリーム(以下S): ORIHICA1号店として表参道からスタートし、この4年間で全国に30店以上も店舗が増えました。それゆえにORIHICA表参道店は私たちの原点であり、哲学もある。ショップもブランドも成長・進化し続けているからこそ、表参道である意味について考える必要がある気がします。
一瀬(以下:H): ORIHICA表参道店は旗艦店として他の店舗と違った役割を担っており、実験店舗のようにとらえています。ショッピングモール(ショッピングセンター)などにあるORIHICAとは少々異なるかもしれません。シーズンごとにテーマを打ち出し、スタイルだけではなくすべての事例において1つの形式にとらわれず、常に進化し続けるという使命感もあります。
S : 一瀬氏は、表参道での落とし込みを主体的に考えている。それは店鋪でダイレクトにお客様の意見と対面していることもあり、眼前する課題でもある訳です。私はあくまでもグローバルに考えて、店舗ではローカルに落とし込むのです。その組み合わせが、私たちのオリヒカスタイルです。
H : サリーム氏のクリエイティブイメージを、私の中で咀嚼して、どのように日本のマーケットやお客様の嗜好にあわせていくのか。私なりに融合・変化をさせて打ち出し方を決めていく。それができるのも表参道だからこそ許されるのだと思います。
S : 私の考えでは、ブランドすべてにおいてクリエイティブを優先することだと考えています。ブランドにとって大切なのは、生産やマーチャンダイズではありません。だからこそ、ショップのウィンドウディスプレイやコーディネーションもクリエイティブ重視であるべきだと考えていますし、実践しています。マーケティングにあわせたファッション基準は、同じスタイルでつまらない。もしその中にあったとしても、同じファッションでも、違いを作ればよいわけです。私たちはディテールをとても重視しています。
例えば、ショップのインテリア、コーディネーション、雰囲気、音楽、ウィンドウディスプレイなどすべてをトータルライフスタイルとして提案する。そうすることで、お客様は、自分の家のようにリラックスできて、スタッフと友達のようにコミュニケーションを取ることもできると思うのです。
4年間リピートしてくれるお客様がいることもその証明です。お客様は4歳年齢を重ねても、また来店してくださる。ORIHICA表参道は、まるで会員制サロンのようなもので、とても特別な空間でもあるのです。

ディスプレイの重要性
S : 基本理念は変わりませんが、4年間で変化したことは、スタッフの意識がよい方向に変わってきたことかもしれません。それが一番大きく現れているのがウィンドウディスプレイかもしれません。
H : たしかに、そうですね。当初はウィンドウディスプレイには、重きをおいていなかったのです。最近は、サリーム氏がロンドンやパリで見つけてきたウィンドウディスプレイの写真を参考にして、実際に取り入れています。それは日本にはない斬新なコーディネーションだったりするのです。それがお客様や、ファッションだけではなく、他業種の方にも好評で、「ディスプレイが勉強になる」といってわざわざ見に来てくれる。我々の意図したことが伝わっていてうれしいです。

ORIHICAアイコン
S : ディティールへのこだわりは、すべてにおいてです。アイテムのディテールにもそれが表現されています。例えばシャツやジャケットは、ボタンの配置(2つボタン)や袖口、切り返しなど、一瞬見逃してしまう細部にこだわっています。それがORIHICAアイコンと呼べるものなのです。定番というよりも、ORIHICAの特長、あるいは、ORIHICAメソッドといえるかもしれません。
H : シャツやジャケット、特にポケットやダブルボタンがそうかもしれません。
S : シャツはとても重要なアイテム。男性にとってシャツはアクセサリーになるのです。スーツをシーズンごとに何着も購入することは難しいと思いますが、シャツなら変化をつけることができます。パンツが同じでも白いシャツと黒いシャツとでは全然印象が違いますから。
H : 押しつけがましいデザインではなく、さりげなくお洒落を感じるものがORIHCAアイコンでもあります。その楽しみや喜びをお客様も共鳴して下さるようで、ダブルボタンや背中の切り替えし、ネクタイをはずしたときに見え隠れするデザインがおもしろいといってく下さる方もいます。

新たなステージに向けて
S : ORIHICAは常に変化をしつづけ、進化しています。時には、ORIHICAが立ち止まってしまったように見えることもあるかもしれませんが、それは終わりではありません。進化のための準備期間だととらえてほしいです。もはや新たなステージにむけて前進しているのですから。
H : サリーム氏の意見と同じですが、進化し続けるプロセスを見ていってほしいですね。それは、お客様がいつどのタイミングでご来店しても楽しめるようにしたい。しかもそれが変化しつづけるということです。そういうワクワク感は、他のブランドにはないと自負しています。
S : 未来だけを見て新たなアイデアを実現したいと考えています。それはファッション界という枠にとどまらず、どんどんいろいろな分野、世界中のクリエーターとコラボレーションができたら、新たなORIHICAスタイルを表参道から提案できるとも思っています。ORIHICAのデザイン哲学は、クリエイティビティーにあるのです。これからのORIHICAの可能性を期待してほしいです。

Backnumber

ディスプレイの重要性
サリーム氏がロンドンやパリで見つけてきたウィンドウディスプレイの写真を参考にして、実際に取り入れている。

ららぽーと横浜店

ORIHICAアイコン
ディティールへのこだわりは、すべてにおいて。


サリーム・ダロンヴィル

70年代以降の英国ファッションシーン全ての目撃者であり、日本のファッション業界に深く精通している英国人。英国マンチェスター大学でファッションデザインを学ぶ。マルベリー社、マッキントッシュ社においてクリエイティブ・ディレクターを歴任。その後、英国貿易産業省(DTI)にてエクスポート・プロモーターとして数多くの英国人デザイナーやブランドの日本進出をサポートした。

Director's Voice ORIHICA表参道クリエイティブ・ディレクターサリーム・ダロンヴィルからのメッセージ

Voice.20 ORIHICA is growing up 進化し続けるOMOTESANDO


ORIHICAは、2007年3月8日で4周年を迎えました。今回は「Director's Voice special」として、ORIHICAクリエイティブ・ディレクターのサリーム・ダロンヴィルとORIHICA表参道店 マネージャー  一瀬祐介からのメッセージをお届けします。

表参道ではじまり4周年を迎えることの意味
サリーム(以下S): ORIHICA1号店として表参道からスタートし、この4年間で全国に30店以上も店舗が増えました。それゆえにORIHICA表参道店は私たちの原点であり、哲学もある。ショップもブランドも成長・進化し続けているからこそ、表参道である意味について考える必要がある気がします。
一瀬(以下:H): ORIHICA表参道店は旗艦店として他の店舗と違った役割を担っており、実験店舗のようにとらえています。ショッピングモール(ショッピングセンター)などにあるORIHICAとは少々異なるかもしれません。シーズンごとにテーマを打ち出し、スタイルだけではなくすべての事例において1つの形式にとらわれず、常に進化し続けるという使命感もあります。
S : 一瀬氏は、表参道での落とし込みを主体的に考えている。それは店鋪でダイレクトにお客様の意見と対面していることもあり、眼前する課題でもある訳です。私はあくまでもグローバルに考えて、店舗ではローカルに落とし込むのです。その組み合わせが、私たちのオリヒカスタイルです。
H : サリーム氏のクリエイティブイメージを、私の中で咀嚼して、どのように日本のマーケットやお客様の嗜好にあわせていくのか。私なりに融合・変化をさせて打ち出し方を決めていく。それができるのも表参道だからこそ許されるのだと思います。
S : 私の考えでは、ブランドすべてにおいてクリエイティブを優先することだと考えています。ブランドにとって大切なのは、生産やマーチャンダイズではありません。だからこそ、ショップのウィンドウディスプレイやコーディネーションもクリエイティブ重視であるべきだと考えていますし、実践しています。マーケティングにあわせたファッション基準は、同じスタイルでつまらない。もしその中にあったとしても、同じファッションでも、違いを作ればよいわけです。私たちはディテールをとても重視しています。
例えば、ショップのインテリア、コーディネーション、雰囲気、音楽、ウィンドウディスプレイなどすべてをトータルライフスタイルとして提案する。そうすることで、お客様は、自分の家のようにリラックスできて、スタッフと友達のようにコミュニケーションを取ることもできると思うのです。
4年間リピートしてくれるお客様がいることもその証明です。お客様は4歳年齢を重ねても、また来店してくださる。ORIHICA表参道は、まるで会員制サロンのようなもので、とても特別な空間でもあるのです。

ディスプレイの重要性
S : 基本理念は変わりませんが、4年間で変化したことは、スタッフの意識がよい方向に変わってきたことかもしれません。それが一番大きく現れているのがウィンドウディスプレイかもしれません。
H : たしかに、そうですね。当初はウィンドウディスプレイには、重きをおいていなかったのです。最近は、サリーム氏がロンドンやパリで見つけてきたウィンドウディスプレイの写真を参考にして、実際に取り入れています。それは日本にはない斬新なコーディネーションだったりするのです。それがお客様や、ファッションだけではなく、他業種の方にも好評で、「ディスプレイが勉強になる」といってわざわざ見に来てくれる。我々の意図したことが伝わっていてうれしいです。

ORIHICAアイコン
S : ディティールへのこだわりは、すべてにおいてです。アイテムのディテールにもそれが表現されています。例えばシャツやジャケットは、ボタンの配置(2つボタン)や袖口、切り返しなど、一瞬見逃してしまう細部にこだわっています。それがORIHICAアイコンと呼べるものなのです。定番というよりも、ORIHICAの特長、あるいは、ORIHICAメソッドといえるかもしれません。
H : シャツやジャケット、特にポケットやダブルボタンがそうかもしれません。
S : シャツはとても重要なアイテム。男性にとってシャツはアクセサリーになるのです。スーツをシーズンごとに何着も購入することは難しいと思いますが、シャツなら変化をつけることができます。パンツが同じでも白いシャツと黒いシャツとでは全然印象が違いますから。
H : 押しつけがましいデザインではなく、さりげなくお洒落を感じるものがORIHCAアイコンでもあります。その楽しみや喜びをお客様も共鳴して下さるようで、ダブルボタンや背中の切り替えし、ネクタイをはずしたときに見え隠れするデザインがおもしろいといってく下さる方もいます。

新たなステージに向けて
S : ORIHICAは常に変化をしつづけ、進化しています。時には、ORIHICAが立ち止まってしまったように見えることもあるかもしれませんが、それは終わりではありません。進化のための準備期間だととらえてほしいです。もはや新たなステージにむけて前進しているのですから。
H : サリーム氏の意見と同じですが、進化し続けるプロセスを見ていってほしいですね。それは、お客様がいつどのタイミングでご来店しても楽しめるようにしたい。しかもそれが変化しつづけるということです。そういうワクワク感は、他のブランドにはないと自負しています。
S : 未来だけを見て新たなアイデアを実現したいと考えています。それはファッション界という枠にとどまらず、どんどんいろいろな分野、世界中のクリエーターとコラボレーションができたら、新たなORIHICAスタイルを表参道から提案できるとも思っています。ORIHICAのデザイン哲学は、クリエイティビティーにあるのです。これからのORIHICAの可能性を期待してほしいです。

Backnumber

ディスプレイの重要性
サリーム氏がロンドンやパリで見つけてきたウィンドウディスプレイの写真を参考にして、実際に取り入れている。

ららぽーと横浜店

ORIHICAアイコン
ディティールへのこだわりは、すべてにおいて。


サリーム・ダロンヴィル

70年代以降の英国ファッションシーン全ての目撃者であり、日本のファッション業界に深く精通している英国人。英国マンチェスター大学でファッションデザインを学ぶ。マルベリー社、マッキントッシュ社においてクリエイティブ・ディレクターを歴任。その後、英国貿易産業省(DTI)にてエクスポート・プロモーターとして数多くの英国人デザイナーやブランドの日本進出をサポートした。