Director's Voice ORIHICA表参道クリエイティブ・ディレクターサリーム・ダロンヴィルからのメッセージ

Voice.03 Scenery of OMOTESANDO 表参道風景


以前も述べましたが、地下鉄・表参道駅から原宿方面、明治神宮へと伸びる一本道は、ロンドンの「ボンドストリート」ともよくたとえられる、ハイ・ブランドストリート「表参道」です。もともとファッショナブルな都心の象徴とされる通りです。とはいえ、ご存知の方も多いでしょうが、この表参道地域の再開発がここ数年積極的に行われています。この点、本家ボンドストリートとは若干違いがあると言えましょう。英国では、その内装や店子が変われど、建物外観はほとんど変化することがないからです。(いまだに、昔の暖炉の名残の煙突が、屋根に残っていたりします)


表参道駅から原宿方向に、なだらかな坂を下って歩くと、その大規模再開発で注目を集めている「同潤会アパート」跡地が右手に見えます。近年中に巨大なファッション・コンプレックス(複合ビル)として生まれ変わるとして各方面で報道されているようですが、この工事現場の囲いのデザイン監修をしているのが、ORIHICA表参道のショップデザインと同じ「クライン・ダイサム・アーキテクツ」。その意外性が道行く人の目をひきつけているようです。本物のグリーンがあふれんばかりに囲い板に施されていたりします。

その先、原宿交差点へ近づくにつれ、人々のファッションや年齢がだんだんと変化してくるのを実感できます。キャットストリートを境に、帽子「カンゴール」、自然派化粧品「ボディショップ」そして、交差点にランドマークのごとく存在するGAPビルの隣に「ピッツァ・エクスプレス」。どれも私にロンドンを思い起こさせるブランドですが、このエリアの多種多様なショップの雰囲気や、そこに集う若者の熱気は、さながら東京の「キングスロード」とたとえられましょうか。

ORIHICA表参道は、再開発中の同潤会アパート跡の向いの路地をちょっと入ったところにあります。先月はこの通りにイタリアのレザーブランド「イル・ビゾンテ」がオープン。人の流れがまた少し変化しているようで、表通りにこそ面してはいませんが、このあたりも、再開発の良い意味での余波を受けているようです。口コミで広まったのでしょうか、ORIHICA表参道の対面にあるおしゃれなオープンカフェには、多くの外国人が訪れます。

Backnumber

表参道

「同潤会アパート」跡地。

ORIHICA表参道は、同潤会アパート跡の向いの路地をちょっと入ったところにあります。


サリーム・ダロンヴィル

70年代以降の英国ファッションシーン全ての目撃者であり、日本のファッション業界に深く精通している英国人。英国マンチェスター大学でファッションデザインを学ぶ。マルベリー社、マッキントッシュ社においてクリエイティブ・ディレクターを歴任。その後、英国貿易産業省(DTI)にてエクスポート・プロモーターとして数多くの英国人デザイナーやブランドの日本進出をサポートした。

Director's Voice ORIHICA表参道クリエイティブ・ディレクターサリーム・ダロンヴィルからのメッセージ

Voice.03 Scenery of OMOTESANDO 表参道風景


以前も述べましたが、地下鉄・表参道駅から原宿方面、明治神宮へと伸びる一本道は、ロンドンの「ボンドストリート」ともよくたとえられる、ハイ・ブランドストリート「表参道」です。もともとファッショナブルな都心の象徴とされる通りです。とはいえ、ご存知の方も多いでしょうが、この表参道地域の再開発がここ数年積極的に行われています。この点、本家ボンドストリートとは若干違いがあると言えましょう。英国では、その内装や店子が変われど、建物外観はほとんど変化することがないからです。(いまだに、昔の暖炉の名残の煙突が、屋根に残っていたりします)


表参道駅から原宿方向に、なだらかな坂を下って歩くと、その大規模再開発で注目を集めている「同潤会アパート」跡地が右手に見えます。近年中に巨大なファッション・コンプレックス(複合ビル)として生まれ変わるとして各方面で報道されているようですが、この工事現場の囲いのデザイン監修をしているのが、ORIHICA表参道のショップデザインと同じ「クライン・ダイサム・アーキテクツ」。その意外性が道行く人の目をひきつけているようです。本物のグリーンがあふれんばかりに囲い板に施されていたりします。

その先、原宿交差点へ近づくにつれ、人々のファッションや年齢がだんだんと変化してくるのを実感できます。キャットストリートを境に、帽子「カンゴール」、自然派化粧品「ボディショップ」そして、交差点にランドマークのごとく存在するGAPビルの隣に「ピッツァ・エクスプレス」。どれも私にロンドンを思い起こさせるブランドですが、このエリアの多種多様なショップの雰囲気や、そこに集う若者の熱気は、さながら東京の「キングスロード」とたとえられましょうか。

ORIHICA表参道は、再開発中の同潤会アパート跡の向いの路地をちょっと入ったところにあります。先月はこの通りにイタリアのレザーブランド「イル・ビゾンテ」がオープン。人の流れがまた少し変化しているようで、表通りにこそ面してはいませんが、このあたりも、再開発の良い意味での余波を受けているようです。口コミで広まったのでしょうか、ORIHICA表参道の対面にあるおしゃれなオープンカフェには、多くの外国人が訪れます。

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表参道

「同潤会アパート」跡地。

ORIHICA表参道は、同潤会アパート跡の向いの路地をちょっと入ったところにあります。


サリーム・ダロンヴィル

70年代以降の英国ファッションシーン全ての目撃者であり、日本のファッション業界に深く精通している英国人。英国マンチェスター大学でファッションデザインを学ぶ。マルベリー社、マッキントッシュ社においてクリエイティブ・ディレクターを歴任。その後、英国貿易産業省(DTI)にてエクスポート・プロモーターとして数多くの英国人デザイナーやブランドの日本進出をサポートした。